2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

風邪で動きが鈍った結果、ちょっと太った。まずいね。新宿末広亭で談志が高座に上がって大盛り上がりだったとのtwitter情報。本当だったらうらやましい。 服部圭郎『道路整備事業の大罪』(洋泉社新書)はなかなか良い本。著者は書名に不満があるらしく、『…

風邪で起き上がると咳が出るので、仕方なく寝転びながら、橋本治「リア家の人々」(『新潮』4月号)を読んでいたのだが、これは非常に読みごたえがあった。ひとつの家族のなかに多重的に織り込まれた、世代間の意識の断絶(と連続)を細密に炙り出しつつ、19…

酒井順子『都と京』が文庫化されていたのでパラパラみていたら、解説が佐藤優で、冒頭、著者の本を読むと『旧約聖書』の創世記を思い出します、とかなんとか書いてあって、仰天した。同志社に通ってたんだから、もっとなんか書くことなかったのかね、と思っ…

風邪がひどくなり、どうも咳の感じがよくない。肺炎になって死ぬといけないので、できるだけ肺に負担にならないように咳を控えているのだが、どうも熱っぽいし、死ぬかもしれない。しかし、不思議と頭は快活なので、どういうことだろうか。 某氏がツイッター…

立川談春「25周年スペシャル独演会 THE FINAL」のため、新宿へ。東京厚生年金会館は三月末をもって閉館となり、パンフレットには談春がこう書いている。「「厚生年金の大ホールで最初に独演会をやったのは確か談志(オレ)のはずだがな」/家元の呟きには鳥…

木村大作『劔岳 点の記』(2009)

2時間19分 出演 浅野忠信、香川照之、松田龍平、宮崎あおい 新田次郎の原作を基に、日本地図完成のために命をかけ未踏峰“劔岳”の測量に挑んだ男たちの執念を、映画撮影の巨匠木村大作が、キャメラマン人生の経験と情熱をかけ初監督として挑んだ稀有な感動作…

最近よんで面白かった本は、村岡晋一『対話の哲学 ドイツ・ユダヤ思想の隠れた系譜』(講談社選書メチエ)ですね。19世紀後半のドイツにおいて、ヘーゲル主義の席巻を経て、自然科学を統整する新カント派が勃興し、西南学派とマールブルク学派があらわれるが…

クエンティン・タランティーノ『イングロリアス・バスターズ』(2009)

INGLOURIOUS BASTERDS 152分 脚本 クエンティン・タランティーノ、製作 ローレンス・ベンダー、撮影 ロバート・リチャードソン、ナレーション サミュエル・L・ジャクソン、出演 ブラッド・ピット/マイク・マイヤーズ/ダイアン・クルーガー/クリストフ・ヴ…

サム・ライミ『スペル』(2009)

DRAG ME TO HELL 99分 脚本 サム・ライミ、アイヴァン・ライミ、撮影 ピーター・デミング、音楽 クリストファー・ヤング、出演 アリソン・ローマン/ジャスティン・ロング/ローナ・レイヴァー/ディリープ・ラオ/デヴィッド・ペイマー/アドリアナ・バラー…

読んだ本のまとめでもやりたいのだが、寝てないので頭がはたらかない。くらくらくら。来月からの話をきいて、今日は本気でぶったまげた。そこまでとは、まったく予想してなかったです。悲しさ半分、まあそれもまた良しという楽観半分。いちおう認知的不協和…

NHKの討論番組「マスメディア激震」を途中から視聴。このテーマ設定だと、いったい何が問題なのかが整理不十分なので、討論がかみあわないのは当然である。だって「マスメディア激震」で困るのは、マスメディア自身であって、一般市民ではないからね。さらに…

「没後四〇〇年特別展 長谷川等伯」(@国立博物館)。能登で日蓮宗関係の仏画を描き、上洛してからは狩野派との緊張関係のなかで、肖像画、水墨画、障壁画など、多彩な技法を習得している様子がうかがえる。作風も一貫性よりは多様性・革新性が目立ち、元信…

益子昌一『さまよう刃』(2008)

1時間52分 寺尾聰、竹野内豊、伊東四朗 配給:東映 http://www.yaiba.jp/ 最愛のひとり娘を殺されてしまった父親の奔走を描き、“法律”と“正義”の間に横たわる溝を問う、東野圭吾の衝撃ベストセラーを「半落ち」の寺尾聰とスタッフが再度組んで描いた、少年犯…

イラク派兵の自衛隊員の死亡者数。海上自衛隊の死亡率がハンパじゃないと思うのだが。 http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b168182.htm せんとくんがマジで焦っている。しかしほんとウチの姪っ子にそっくりだわ。姪っ子には角はな…

頭のわるい人たちと酒を飲んで、ほんと不毛だった。酒を飲むのが、人間のダメさを確認するためだとしたら、確認するまでもなくダメな人間は、酒を飲むなよって言いたい。何の緊張感もない、噛み合わない会話をえんえん続けて、ゆるい自己肯定の垂れ流しみた…

仕事がようやく小休止となって、気が緩みついでにいろいろダベっていたら、本居宣長がいかに仕事をこなしたかという話になって、興味が湧いたので帰宅後ものの本を調べてみたところ、宣長の樹立した「もののあはれ」のコンセプトは、当時の俗文芸を母胎とし…

猫を見て、大興奮している黒い犬がいた。まだ若い犬だったので、猫が珍しいんだろう。しかし犬って、別の犬を見つけるよりも、人間を見つけるよりも、猫を見て興奮することが多いような気がするので、不思議である。またメス犬が子猫を育てることはあるが、…

昨日の飲み会のことを反省して思ったのだが、他人にとっても自分にとっても分かりにくい、自分のキャラクターっていうのは、じつは非常に良いのではないか、と、寝不足のせいか、思えてきた。制度的思考に依存しないからこそ、これだけじれったく、また支離…

酒は、人間の駄目さを確認するために、飲む。を文字通り実践してきたが、いまから一通り仕事をしなければいけないというこの状況。ますます人間が駄目だってのが骨身に沁みてくるね。しかし春は別れの季節ですなぁ。切ないことです。

園子温『愛のむきだし』(2008)

LOVE EXPOSURE(237分 ビスタ・SR) 原案・脚本 園子温、主題歌・挿入歌 ゆらゆら帝国、出演 西島隆弘、満島ひかり、安藤サクラ、尾上寛之、清水優、永岡佑、広澤草、玄覺悠子、中村麻美、渡辺真起子、渡部篤郎、板尾創路、岩松了、大口広司 http://www.ai-m…

ネット上で公的な事柄を話題にしたり、議論を戦わせる場合において、氏名や属性を公表すべきである、と主張する人がたまにいるが、なぜそのようなことが必要なのかが前々から分からない。 「(1)相手の属性を理解しなければ、議論が成立しない」と考えてい…

篠田正浩『瀬戸内少年野球団』(1984)

(143分・35mm・カラー)作詞家・阿久悠が自らの思い出を描いた同名小説が原作。終戦を淡路島でむかえた野球少年たちの青春が綴られる。小説を読んでいた宮川キャメラマンは、「時代劇のようなコンポジション」で子どもの世界を広々と捉えたいと考えたという…

靴の洗浄機というのが、コインランドリーにあって、使用してみた。おばちゃんに「綺麗になるよ」って言われたが、靴紐がケバケバになったのがとりあえずの現状。最近、桐野夏生『女神記』(角川書店)を読んで、イザナミとイザナキをこれほどの存在感でもっ…

細かな仕事で一日がつぶれてガッカリ。帰りしな、今日を生きた証を記憶に刻みつけようと思って、前から気になっていた環七の、いつも行列の出来ている妖しいラーメン屋に入ってみたら、ハンチング帽とタートルネックの矢沢永吉にクリソツの店主がいて、店の…

天気予報で15度です、暖かくなりますとか言いやがって、許せねえ。第一、天気予報のオネエさんの存在自体が許せねえ。といって、騙されたから、許せないのではない。昨日雪が降ってたっていうのに、暖かくなんてなるわけがないことは、ちょっと考えてみれば…

篠田正浩『スパイ・ゾルゲ』(2003)

(182分・35mm・カラー)篠田監督が10年間あたためてきた企画を引退作品として手がけた、国際的なスケールの政治ドラマ。監督は、ドイツ人新聞記者として日本に侵入したロシア側のスパイ、ゾルゲを描くことで、自らが生きた日本の昭和を異なる角度から捉えよ…

雪。周囲で鬱状態の人が多いみたいだが、そういうときにはとことん絶望してみるしかないよね、などと言ってみたのは顰蹙だったかもしれないが、しかし、そういう季節だから仕方ない。グッとくる映画でもあればいいけど、これもいつもいつも名作というわけに…

「餃子の王将」の人気が急上昇しているようで、これは不思議な感じがする。自分が子どもの頃は、王将にいくとまず家族全員でテーブルの取り皿の油を拭き取る作業をおこない、ベトベトの油とケミカルな味付けに闘いを挑むように、とにかく大量に注文する、と…

篠田正浩『あかね雲』(1967)

(107分・35mm・パートカラー)独立プロダクション、表現社の製作による第1回作品。昭和12年、越前輪島。貧しい家計を助けるために働きに出た二木まつのは、缶詰会社の外交員小杉の勧めで仲居として山代温泉で働くようになる。小杉を慕うまつのだったが、彼…

財布から発掘した百貨店の商品券がボロボロでやばかったので、大丸の書籍売り場で、加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(朝日書店)を購入。逃避読書で、武士はややこしくて大変だ、と心底思う。アイデンティティ危機に陥った江戸時代の武士た…