酒井順子『都と京』が文庫化されていたのでパラパラみていたら、解説が佐藤優で、冒頭、著者の本を読むと『旧約聖書』の創世記を思い出します、とかなんとか書いてあって、仰天した。同志社に通ってたんだから、もっとなんか書くことなかったのかね、と思ってしまうほどの大失敗解説なので、ごらんになられると面白いかもしれない。ちなみに佐藤優『国家論』は、最終章のバルト論が眠たかったのをのぞけば、宇野経済学、スターリンの民族論、柄谷・ゲルナーの国家論など、ガチな解説が非常にタメになる好著、ただ一箇所、「地頭は私の造語です」と書かれていたのがおもしろかった。いや、これ、もっとコピーライトを主張したほうがいいね。