ジョエル・ホプキンス『新しい人生のはじめかた』(2008)

LAST CHANCE HARVEY イギリス映画 英語 93分 出演: ダスティン・ホフマンエマ・トンプソン、アイリーン・アトキンス http://hajimekata.jp
アメリカの落目CM音楽家ハーヴェイと、イギリスの空港で働く婚期を逃した40代のケイト。人生の折り返し地点を過ぎた2人の男女が偶然夜明けまでロンドンの街で過すことに…。人間の機微を絶妙なタッチで描いた爽やかな秀作!! (GH)

このダスティン・ホフマンなら、多分、なれるよ(笑)。恋愛弱者の中年女性と老年バツイチ男性が出会って、幸福になる話。この映画を観て、喜ぶ観客はどういう人たちなのだろうか? 当事者的な問題を抱えていない人にとってはユルすぎるし、当事者的な人であれば、恋愛弱者が傷をなめ合う姿に不快感を覚えるんじゃないか。恋愛なり結婚なりを無条件に礼賛するイデオロギーの存在を前提として、それに過剰に寄りかかっているのかもしれないけれど(=「どんな年齢でもステキな恋愛を諦めるべきではない!!」)、そんなイデオロギーがそもそも存在するといえるのだろうか? ロンドンの様子はいい。