NHKスペシャル「シリーズ「日本と朝鮮半島」 第3回 戦争に動員された人々 〜皇民化政策の時代〜」を視聴。

韓国併合から100年。日本と朝鮮半島の関係史に迫るシリーズ第3回。日中戦争から太平洋戦争の時代、朝鮮総督府皇民化政策を推進し、朝鮮半島の人々を戦争に動員していった。番組では、朝鮮人志願兵、女子勤労挺身隊に動員された生存者、そして特攻隊員の遺族を追跡。志願という形を求めた戦時動員がどのような被害をもたらしたのか。最新の資料と証言をもとに皇民化政策の実態に迫っていく。(NHK)

朝鮮での徴兵をどうするか、という課題に直面して、朝鮮総督府の南次郎、井原潤次郎らは皇民化政策を推進し、さしあたって志願兵制度を実施するが、その実態は強制に近い面もあったようだ。次いで総督となった小磯国昭も、いっそうの皇民化政策を推し進めた。南方で奇跡的に生き残った元朝鮮兵士は、戦死者を「受難」という言葉で追悼するが、朝鮮兵が何のために死んだのかといえば、何のために死んだわけでもなく、たしかにそれは「受難」と表現するほかない事態だったと言える。
問題は戦後、志願兵や、死後将校となった特攻兵などが、日本政府からも韓国社会(政府)からも見放される結果になったことだ。日韓基本条約と同時に確認された日韓請求権協定も、心情的なしこりの解決を遅らせた。取り組みは現在も続いている。