忙しいのも嫌だが、休日は休日で良くない。精神状態があまり良くなく、薄ぼんやりと希死願望が。まあ願望は願望なので、空想でしかないし、実際に死を受け入れるのとは、水準が異なる。別に急いで死ななくても、いつかは誰もがお陀仏するのである。あくまでネアカにネガティブ思考をするのが信条。ウィーンに行きたい。
加藤徹『貝と羊の中国人』(新潮新書)を読んで、大いに感心。この著者はデキる。殷人の農耕民族的・多神教的かつ具体的・東方東南アジア的・老荘道教的「貝の文化」と、周の遊牧民族的・西方中国的・一神教的かつ抽象的・儒教的「羊の文化」。激しい競争とダイナミックな流浪が生み出す中国的ヒーロー、死を軽く見る慣習、士大夫階層の不滅、人口盛衰説。「シナ」の呼称は悪気がなかろうが、礼儀に反するとの主張も納得がいった。タイトルがイマイチでは?

貝と羊の中国人 (新潮新書)

貝と羊の中国人 (新潮新書)