坪島孝『クレージーの怪盗ジバコ』(1967)

(110分・35mm・カラー)北杜夫の小説「怪盗ジバコ」の映画化作品。植木等をはじめ合計9名が演じる大怪盗ジバコと、世界的な窃盗団W・C・W・Cが対決する。多くのクレイジーキャッツ主演作品を手がけて1960年代の東宝喜劇映画を支えた坪島孝監督作品。
’67(東宝=渡辺プロ)(監)坪島孝(出)植木等(怪盗ジバコ)(原)北杜夫(脚)田波靖男、市川喜一(撮)内海正治(美)育野重一(音)宮川泰(出)谷啓ハナ肇犬塚弘桜井センリ石橋エータロー安田伸東野英治郎進藤英太郎青島幸男木の実ナナ藤田まこと浜美枝

シバコ(植木等)は日本のホコリを盗み出すため、奈良・京都などの国宝に狙いを定めるが、WCWC窃盗団との争いに勝利したのちジバコが要求するのは、工場から排出されるスモッグを一日だけ停め、子ども達を外で遊ばせることである。変装の達人ジバコは谷啓ハナ肇(マヌケ警官)らクレイジーの面々に化けていく。犬塚に変装して鏡の真似をしたり、ビルの屋上から谷啓が落ちそうになったり、ハナ肇を騙しつつ盗品を横浜まで運ぶシーンなど、ドタバタが楽しい。談志師匠出演に感動。