小出先生(4月8日)のユースト出演内容を自分なりにまとめてみた(下記参照)。危機的状況が続いているのは間違いない(むしろ悪化している?)。水素爆発<水蒸気爆発を確認。最悪の事態が起これば、東京を捨てるという判断もケースとして考えられないことではない、とおっしゃっていた。
http://www.ustream.tv/recorded/13851905
あと、これはデータが本当だったら衝撃的なんだけど。マグニチュード6〜8の地震発生数。
http://www.thehorizonproject.com/earthquakes.cfm
内部被曝の脅威 − 原爆から劣化ウランまで』(肥田舜太郎/鎌仲ひとみ著 ちくま新書、2005)が再版。内容の一部紹介。怖いね。
http://music.geocities.yahoo.co.jp/gl/akiyasu_f/view/20110405
ふと見ると桜がきれいだったりする。

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(4月8日の時点で)格納容器の放射線量が急増(2〜3倍)、圧力も上昇している。原子炉内の温度も上昇。非常に懸念される。原子炉内に何らかの異常が発生し、放射性物質が格納容器のなかに噴き出してきたのではないか。
水素爆発防止のためのチッソ注入の効果。これによって良い方向に向かっていると考えるのは誤りだ。もともと、燃料棒が溶けて水と反応して格納容器に大量の水素が出てきた。これをベントで出していた。しかし問題は、水素のみならず酸素が蓄積していると、東電がデータ発表していることだ。この酸素がどこからやってきたか?
放射線で水が水素と酸素が分解している可能性。これがひとつ。しかしより大きな可能性としては、格納容器の損傷部分から酸素が流入していることが推測される(そうでなければ酸素が大量に発生しない)。そこで放射能とガスを放出して、窒素注入という流れなのだが、この措置は追い込まれての措置だ。
手当の方法は(これまでもこれからも)水を入れるだけ。ウランの核反応を止めても、放射能の崩壊熱が発生するのでこれを冷やさなければならない、というのが原発の仕組み。しかし2号機・3号機と比較して、1号機の温度が下がっていない。再臨界しているのでは。
原子炉がどんどん壊れて、内部構造の形が変わってしまっている。もともとの構造は燃料棒が林のようにたくさん刺さっていて(直径1センチ、長さ4メートル、細長い物干し竿のようなもの)、そのそれぞれが瀬戸物でウランが固められている(ペレット)。そこに核分裂反応を起こさせないための(中性子を食べないという)制御棒が突っ込まれる。しかし現状では、燃料棒の形がぐずぐずに壊れてしまっている(70%が損傷している)。瀬戸物で固めているペレットがボロボロに崩れている。
「燃料棒の形が崩れてしまえば、原発の臨界システムが動かないので、再臨界はない」とテレビで専門家が発言しているというが、これはウソ。溶けて固まって再臨界しやすくなることがありえる。(これが起こっているかを探索するためには)中性子を調べてみればよいのだが、検出器は壊れているのではないか。信頼できる指標が公表されていない。
現在のデータは解釈すれば、再臨界が起きていると考えるのが合理的。今回の最悪のケースを考えると、それはチェルノブイリ級までを想定しなければならない。そうだとすると風向きにも依存するが、関西にだって影響がある。海に汚染されている低レベル汚染水は、ふだんの原発の研究所であつかうものの100倍・1000倍以上であり、しかも大量だ。
今後の影響。水蒸気爆発が起こると風向きしだいでは関西もあぶないし、東京を捨てなければならないケースもでてくる。水で冷やせばいいといっても、あまりに水を入れすぎると圧力が高まるのでさじ加減が非常に難しい深刻な事態だ。

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ちなみに4月7日のデータ。1号機はこれ(http://atmc.jp/plant/rad/)を見ると毎時100SV。3号機も167Svだと報道されているとのこと。8SV浴びれば人は死んじゃうらしい。小出先生の4月7日の解説は↓。http://nixediary.exblog.jp/12388853/