黒澤明『蜘蛛巣城』(1957)
出演:三船敏郎、山田五十鈴、志村喬、久保明、太刀川洋一、千秋実、佐々木孝丸、浪花千栄子、清水元、藤木悠、土屋嘉男、高堂国典、稲葉義男、上田吉二郎、堺左千夫、井上昭文、小池朝雄、加藤武 (110分)
黒澤明がシェイクスピア四大悲劇の一つ「マクベス」を下敷きとし製作した時代劇。1957年リスボン国際映画祭特別賞受賞、第1回ロンドン映画祭招待作品。(CBS)
再見。とにかくよく撮ってるなぁと感心するばかり。深い濃霧、旗がはためく強風、蜘蛛巣城のセット、大粒で落下する豪雨。雷鳴の轟くなか森に結界が生じ、予言する老婆が現れる、魔術的雰囲気も見事。あとはやっぱり山田五十鈴(浅茅)ですねぇ。「嫌な血だねぇ、いくら洗っても洗ってもとれやしない、血のにおいがする」。狂気にふれて、手に残った血を洗い落とそうとする姿は最高にすばらしい。もちろん三船のラストシーンも何度見てもいい。
http://www.youtube.com/watch?v=7c0_bOpSqEk