太ったという説と、太ってはいないという説があり、痩せていないことだけは確かなので、ダイエット中である。「太った/痩せた」の2項対立を脱構築すると、「老けた」という可能性も出現するのだが、これは考えたくない。8月終わりに狂ったように焼きチョコ「ベイク」を食ったせいだろう(これはアカンね)。少し痩せてきたと思うんだけど。
綿矢りさ勝手にふるえてろ』(文藝春秋)を読了。「26歳のおたく&処女のリアリティが感じられない」という批評は一番やってはいけない。高齢腐女子でもないのにそんなリアリティを感じているとしたら、その人は、完全に変態だから…。冗談はともかく、「リアリティの多重性&アイデンティティの揺れ」みたいなものは、なかなか興味深く読み込める小説だとおもった。26歳処女OLの前に二人の男性があらわれるが、この二人に対する主人公の主観的評価が、主観的なリアリティは十分だけれど、やはり主観的でしかなくて、その主観性ゆえの支離滅裂さが、こんどは主人公自身のとらえ難さや不透明性へと跳ね返ってきて(もしかすると全部妄想のアブない人なんじゃないかとか)、しかしそこに「こういう女性、よくいるよね」というリアリティが絶妙に加わっているので、普通なような、奇妙なような、変な小説になっていて、なかなかいい。みんな多かれ少なかれ妄想を生きるしかない時代なのである(ブログ&ミクシィ社会?)。文章の情報密度が高くて、やや病的な感じもあるが、やっぱり上手いよね。著者の顔がかわいい(←笑)。

勝手にふるえてろ

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