イ・ヘジュン『彼とわたしの漂流日記』(2009)

1時間56分 撮影・照明:キム・ビョンソ、キャスト:チョン・ジェヨン、チョン・リョウォン http://hyoryu-nikki.com/
人生に絶望し、ソウル市内を流れる漢江に飛び込んだキム(チョン・ジェヨン)は無人島に漂着。泳げない彼は自力で脱出もできず、大都会にいながら孤立無援の状況だったが、知恵を絞ってサバイバル生活を始める。一方、対岸のマンションで3年間引きこもり生活を送っていた“わたし”(チョン・リョウォン)は、ある晩カメラ越しにキムの姿を見つけて好奇心を抱く。(シネマ・トゥデイ)

非常によかった。魚より鳥が美味い、鳥より自分の汗がしょっぱくて美味いなどと、チョン・ジェヨンの孤島サバイバル生活が抱腹絶倒のおもしろさ。ジャージャ麵を作るための壮絶な努力も笑える。でも、この映画がたんなる恋愛コメディーに終わっていないのは、孤独なひきこもり女性を演じた、チョン・リョウォンの存在感のたまものだろう。ヘルメットをかぶって夜道を走ったり、母親にとうもろこしの苗をねだったり、ラストの疾走シーンをふくめて、素晴らしかった。漢江の遊覧船はソウルでマジで乗ろうとしたんだけど、乗れなかったんだよね。韓国には、年2回の空襲訓練があるらしい。