コートニー・ハント『フローズン・リバー』(2008)

FROZEN RIVER2008年 アメリカ映画 英語 97分 出演: メリッサ・レオ、ミスティ・アップハム、チャーリー・マクダーモット http://www.astaire.co.jp/frozenriver/
カナダ国境近くのNY最北部の町で、夫に新居の購入資金を持ち逃げされたレイは、家族のためモホーク族の女性ライラと、凍てつく川を車で渡り国境を越える危険な仕事に手を染める……母2人のどんな苦境もエモーショナルに乗り越えていく感動作!!(GH)

モホーク族のライラは、弱視で、寂れたギャンブル場で仕事をしているが、貧しいトレーラーのなかで、別れた一歳の子どものことを思いながらすごしている。そこにギャンブル中毒の夫に失踪され、二人の子どもを抱えながら、1ドルショップではたらく白人女性レイがやってくる。レイは夫の車を、ライラに奪われたのだ。ライラとレイは激しく敵対しながら、不法入国者密入国を助ける仕事に手を染める。借金に追われるレイには、レンタルテレビ、トレーラーハウスなどが撤去されないため(もしくは取り戻すため)、お金が必要だったのである。保安官に見つからないよう、二人は凍った湖の上を車で走り、そこから色んな事件が起こる。
モホーク族ってのはイヌイットか?特別区域に指定され、治外法権のようになっている(警察が踏み込めない)のが興味深い。最後は新しいトレーラーハウスを購入するハッピーエンドだが、やたらと陰鬱で暗すぎる予感が全編を貫いている。無意味にハラハラと混乱を招くセリフや映像がちょっとと思ったが(赤ちゃんは助かったの?助かってないの?)、リアルなところはとても良かった。