「フランスのベートーベン」ってのはよく分かる気がするが、サン・サーンスってのは完全に頭がおかしい。賢すぎて頭がおかしいのと同じになってしまったひと、みたいな感じ。壁全体で鳴り響くオルガンを聞いていると、後で脱力することがわかっている躁状態というか、なんだかアホな集会に参加したみたいな、妙な戸惑いを感じた。N響の演奏はエロスの濃厚さがあればもっと良かったと思うが、視覚的な部分を確認できたので良しとする。アシュケナージが息子と共演してN響を私物化していたのに驚いた(妙なクラリネット作品を演奏)。

フォーレ / 組曲ペレアスとメリザンド」作品80
フランセ / クラリネット協奏曲
サン・サーンス / 交響曲 第3番 ハ短調 作品78
指揮|ウラディーミル・アシュケナージ
クラリネット|ディミトリ・アシュケナージ

サッカーW杯開幕。この大会をとことん楽しむコツは、日本を応援しないことじゃないか(すぐに敗退しそうだから)。