アンジェイ・ワイダ『菖蒲(しょうぶ)』(2009)

TATARAK(85分・35mm・カラー)[日本初公開]ポーランド Poland
言語:ポーランド語/字幕:日本語、英語Language: Polish/Subtitles: Japanese, English『カティンの森』に続くワイダ監督の最新作。『尼僧ヨアンナ』(1961年)の原作者イワシュキェーヴィッチが著した短篇小説「菖蒲」の映画化。小さな町医者の妻マルタは不治の病に侵されながらも、若い青年ボグシに惹かれてゆく。二人の悲劇に、メイキングシーンや主演女優のモノローグが挿入され、メタ映画的な構成になっている。(FC)

小さな街の坂道、旧式のバス、橋、小川などの田舎の風景がとてもよかった。水道技術者の若者の、若いインテリの恋人の見せ方も、赤い水玉のワンピースが鮮やかで、いい感じだった。でも東欧の作品は難しい。みすずから出た『ルーダンの憑依』の表紙に使われていた『尼僧ヨアンナ』も絵は良かったけど、なんかよく分からなかったし。原作者とか、東欧とか、ポーランドとかについて、いろいろ知る必要がある。『カティンの森』もいつか観たい。