先日、たまたまチラシを配られたので思い立って、つかこうへい劇団「熱海殺人事件〜友よ、いま君は風に吹かれて」(作:つかこうへい 演出:川畑博稔 出演:川畑博稔・那須野恵・井上賢嗣・古屋太朗)を観劇。男3、女1の小さい劇だが、なかなか面白かった。貧しい田舎から都会に出てきた人間たちの悲哀というテーマは、ちょっと古くさい感じがしたが(今、やる必然性が分からん、という意味で)、たとえば黒木和雄『祭りの準備』的な雰囲気が思い出されて、古くさいなりに堪能できた。要するに、脚本がよく出来てる、ってこと。劇団員の人たちもキャラが立っており、演劇ならではの面白い言い回しにも興味を覚えたし、そもそも劇団員っていう存在がそれ自体として興味深い。花の匂いとかタバコの匂いとかが立ち上る演出も良かった。別の劇もまた観にいく予定。