ガーボル・ロホニ『人生に乾杯!』(2007)

KONYEC ハンガリー映画 ハンガリー語 1時間47分、出演: エミル・ケレシュ/テリ・フェルディ/ユディト・シェル/ゾルターン・シュミエド http://www.alcine-terran.com/kanpai/
国家体制が激変したハンガリー。厳しい年金生活を強いられた上、若き日の思い出の品まで借金のカタに取り上げられ、怒ったエミル81歳は銀行強盗を決行して妻のヘディ70歳と逃避行……“俺たちに明日はある”東欧熟年版ボニーとクライド!!(GH)

主人公が老夫婦というのが良くて、老人だから何もしなくていいし、ただ生きているだけでいいのである。ただ生きていることが目的だから、何の責任を負う必要もなく、犯罪すら自在である。心の欲する所にしたがって矩を越えないと言うと変だが、楽しく生きるために必要なことを必要なかぎりで実行する。東欧的テンポというべきか、旧共産圏的というべきか、醒めて乾いた笑いが心地よい。ハンガリーの映画。