スティーヴン・ダルドリー『愛を読むひと』(2008)

THE READER アメリカ・ドイツ合作映画 英語 2時間04分 出演: ケイト・ウィンスレットレイフ・ファインズ/デヴィッド・クロス/レナ・オリン http://www.aiyomu.com/
大戦後のドイツで15歳のマイケルは年上の女性ハンナと恋におち、マイケルの本の朗読が二人の愛の儀式に……が、突然姿を消したハンナに再会したのはホロコースト裁判。自由を犠牲にしてまで守るハンナの秘密に、本の朗読テープを送り続けるしかないマイケルの、切ない無償の愛の物語!!

自分としてはあまり気にならないし、むしろ嬉しいが、なぜかドイツ人が英語をしゃべっている。1958年あたりのドイツの雰囲気が素敵。ケイト・ウィンスレットも老けたよなーと一瞬思ったが、老けた役を体当たりで演じていることにすぐさま気がついた。乳輪がデカくて、体つきもドイツ式でゴツイ。
illiteralであることに起因する偏狭さが、ある種の権威主義的パーソナリティー・独特の脆弱さとなって主人公の性格に表れており、そこに歴史のいたずらが絡んでくる。性格の描き方がすばらしく、人間について、見たくないものを確実に見てしまったという印象が残る。力作。