こないだ喫茶店の横でしゃべってた既婚女性二人組が、「結婚相談所に35万円払って入会した結婚できない友人女性」について、哀れみを隠すようにして話題にしていたんだけど、その哀れみにはそれなりの妥当性があるように直感した。だいいち、35万円というのは微妙な金額だが、やはりぼったくりだと思う。入会金が高いぶん良い相手がいる、ということかもしれないが、「高い入会金を払ったからには良い相手をみつけるぞ」と思っている人たちのメンタリティは殺伐としている気がするし(そういう人ばかりではないのかもしれないけれど)、条件に目を奪われているうちに「普通」ということが見落とされそうな傾向も導かれそうである。結婚希望者が結婚から遠ざかる構造効果があるのでは、ということだ。「偶然」を「必然」と誤認する仕掛けなり演出がポイントだと思うのだが、そういう機制を備えた「結婚相談所」であるためには、35万円という値段はふさわしくないだろう。「偶然」を演出するためには、敷居が低いことが前提条件となるからだ(なにしろ偶然なのだから)。ここらあたりを上手く考えると、ビジネスチャンスを掴めるかも。